GME狂想曲終焉か
-前日サマリー-
昨日の東京市場・ロンドン市場時間は一昨日から続くドル高の流れを引き継ぐ形で、104.45円と104.50円目前まで上値を伸ばしました。NY市場時間入りするとドル高を支えていたリスク回避姿勢が緩和したことからドルを買い戻す動きが見られました。VIX指数(恐怖指数)は28日引けの37から一時27まで下落しました。米ダウ平均株価指数も一時30,900ドルまで上昇するなどマーケットセンチメントは大きく改善しました。
ポンド円は引き続き堅調に推移しており143円台にしっかり載せています。ただ、一部では英経済の見通しを疑問視している声もあり、この水準からのロングエントリーには慎重にならざる得ない水準となっています。
-GME狂想曲終焉か-
昨日のFXレポートでも紹介した米ナスダック上場のGameStop(以下ティッカーコードのGME)の株式を巡る狂想曲には一旦の落ち着きが見られそうです。影響は米ナスダックの一銘柄に留まらず米株市場全体、またリスクアセット全体まで広がりました。簡潔に事の経緯を紹介すると次の通りです。米掲示板RedditにおいてGME株を集団で購入し空売りをしているとされるHF(ヘッジファンド)に損をさせようという流れ→1日で数百%の爆騰(時価総額は一時3兆円=富士通・パナソニッククラス)→米証券各社がGME株の新規売買を停止という経緯になっています。新規売買の停止で冷や水を浴びせた形になり、やや落ち着きを見せています。マーケットはGME株の高騰からリスク回避姿勢を強めており、一昨日から昨日ロンドン市場時間まではマーケット全体がリスクオフのムードに包まれていました。この問題が一服することでマーケットセンチメントが改善しリスク通貨とされる豪ドルやポンドの上昇要因になるかもしれません。