FOMCは無風、されどリスクオフへ
-FOMCサマリー-
昨日はFOMC政策金利と声明の発表、またそれに伴うパウエルFRB議長の記者会見がビックイベントとして予定されていました。ただ、政策金利は据え置き、声明内容も大きな変更点はなくマーケットへの影響は限定的でした。パウエルFRB議長の記者会見も踏み込んだ発言が出る事もなくほぼ無風で消化した形です。「景気回復までの道のりは遠い」として「テーパリング(出口戦略)についての検討は時期尚早」と述べ、量的緩和の継続を示唆しました。
-VIXは37を記録-
マーケットの注目は米株式市場の小型株に注がれています。ゲームストップやAMCエンターテインメント、コスといった銘柄が1日で数百%の上昇を見せています。中には500%とというテンバガー(株価10倍上昇銘柄の俗称)も真っ青の上昇幅を見せる銘柄もあります。ホワイトハウスもハッキリと警戒感を露にしています。パウエルFRB議長の記者会見においても記者から質問が飛び出るなど注目度は非常に高いと言えるでしょう。一方でダウ平均は一時700ドル超の下落を記録。VIX指数(恐怖指数)は37台まで上昇し、昨年11月大統領選の水準まで上昇しています。このように株式の一部銘柄では絵に描いたようなバブルの様相を呈している一方でマーケット全体としては急速にリスク回避姿勢が強まっています。その影響かドル買いが優勢となりました。ドル円では円買い圧力もあるためやや相殺されていますが、ドルストレートの通貨ペアやリスク通貨とされる豪ドルやポンドが絡む通貨ペアでは今後もマーケットセンチメントを確認しながらのトレードが必須となりそうです。