FXレポート

通商合意期待が強まる

-前日サマリー-
週明けは、従来のコロナウイルスの1.7倍の感染力をもつ変異種が英国を中心に活発になり感染が拡大していることや欧州各国が英国からのインバウンドに制限をかける動きを見せたなどの懸念からポンド円は139.43円から138.67円まで急落しオープンした。その後もEUとの通商協定を巡る協議の先行き不透明感が加わったことで上値を抑え136.97円まで下値を伸ばした。しかしNY市場でジョンソン英首相が「EUとの交渉で漁業権を巡る最後の溝を埋めるための努力する」と一歩歩み寄った発言したことをきっかけに138.19円から139.39円まで上昇し値動きが荒い展開となる。
ドル円も英ロンドンによる事実上のロックダウンの発表によりリスク回避のドル買いの動きが出始め、103.58円台から103円後半まで上昇する場面があった。

-漁業権問題はどうなる-
本日のイベントは英第3四半期GDP(確報値)、 米第3四半期GDP(確定値)、米消費者信頼感指数が予定されている。クリスマス週に入り流動性が乏しくなることが多い。しかし昨日のジョンソン英首相の英国の譲歩がかなり大きくみえた漁業権関連の発言は期待感が強い。仮にEU側が承諾すればポンドはもう一段の買いも想定される。EU側のデットラインは過ぎているものの一時的なエクステンションなので柔軟に対応し、一気に合意に動く可能性があるので注意が必要だ。

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