ECBは現状維持の見込み
【本日のトレードポイント】
-日銀は無風で通過-
昨日、日銀は金融政策決定会合を開き、金融政策の現状維持を決定しました。展望レポートも公表されましたが目新しい内容がなかったことから、ドル円は107.30円付近での小動きとなりました。ただ欧州勢参入後、対欧州通貨でドル売りが優勢となったことを受けてドル円も下値を広げ、一時先週の安値付近である106.66円まで下落しました。なお、NY時間に公表された米地区連銀経済報告では、米国の経済活動はほぼすべての地域で回復したことが示されました。
-材料が多い一日-
本日は豪雇用統計や中国四半期GDP、英失業率、ECB理事会のほか、米小売売上高といった注目材料の多い一日です。ECB理事会では金融政策の現状維持が見込まれており、焦点はラガルド総裁の記者会見となりそうです。ECBが6月に購入増額と期間延長を決定したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)については、年内に再度規模を拡大するとの見方が出てきており、発言を受けた思惑からユーロ相場が動意付く可能性がありそうです。
-米中は一旦クールダウンか-
トランプ大統領は14日に「香港自治法案」と香港への優遇措置を撤廃する大統領令に署名しました。一方で昨日関係者の話として、中国高官に対する追加制裁を速やかに発動するつもりはなく、トランプ大統領はこれ以上両国の摩擦を高めたくないことを示唆していると報じられました。米中両国がクールダウンするムードが強まれば、株式市場では売り方の買い戻しが迫られる可能性もありそうで、リスクオンの流れからクロス円が上値を伸ばす展開も想定しておきたいです。