世相と株価の乖離、広がる
【本日のトレードポイント】
-米株市場は高値更新-
先週の米株市場はダウ、S&P、ナスダックともに高値圏で推移し、ダウ平均株価では一時1,000ドルを超える場面も見られました。背景として、経済活動再開に向けてポジティブな動きがみられている点が挙げられます。先週金曜発表の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場コンセンサスの-800万人を大きく上回る+250万人という結果になるなど、米経済に対する見通しは非常に明るくなっています。
リスク選好度の高まりからドル売りが続いていましたが、雇用統計を機にドル安に歯止めがかかった形となりました。
-一方、世相は-
堅調に推移し、バブルの様相を呈している株式市場とは対照的に、アメリカ全土で黒人死亡事件に対する抗議活動が活発化しています。ここ数年の抗議活動が数日単位で終わっていたのに対し、今回の抗議活動は長期化する恐れが高いとされています。そうなれば明るい見通しが立てられている経済活動に冷や水を浴びせる形にもなるでしょう。加えて、抗議活動そのものが新型コロナウイルス蔓延を引き起こす環境との声もあり新型コロナ第二波のトリガーとなり得そうです。
抗議活動の動向に関するヘッドライン、ホワイトハウスの対応などには一定の注意を払いたいです。