雇用統計は過去最悪も、ドル安進まず
【本日のトレードポイント】
先週金曜日に発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数が70.1万減となり、9年半ぶりの減少となりました。事前予想よりも減少が大きかったことでドル売りとなり、ドル円は108.20円付近まで下落しました。ただ、その後発表されたISM非製造業景況指数の好結果や米長期金利の上昇を背景にドル円の下落は限定的となり、ドル円は108円半ばで付近でクローズしました。
本日は独製造業新規受注や英建設業PMIが発表されます。引き続きコロナウイルスを巡る政府の動向や主要国株価が手掛かり材料となりそうで、市場では日本政府が緊急事態宣言をするのではないかとの思惑が広がりつつあります。仮に非常事態宣言が発動された場合には日本株売りと円売りが同時に起こる可能性があり、急激な円安の展開には注意したいです。一方、FRBの大規模なドル供給はドル安・円高の要因であり、ポジションを傾けづらい局面とも言えます。また、原油の協調減産への期待感が高まる場面では全般的に円売りが出やすい傾向があります。今週も各通貨ヘッドラインに振られる展開が予想されるため、こまめに利益を確定してポジションを持つ時間を短くすることを心掛けたいです。