ドル安から一転、揺り戻し加速
【本日のトレードポイント】
先週金曜日、米国の新型コロナウイルス感染拡大がイタリアや中国を上回ったことで、世界で最大の感染数となりました。これを受けて株式市場では売り注文が殺到し、NYダウ平均株価は900ドル超の下落となりました。為替相場では全般的にドル安が進行し、ドル円は一時108円割れ水準まで下落、ユーロドルは1.1146ドル付近まで上昇しました。
本日は独消費者物価指数(速報値)や米住宅販売保留指数が注目されます。独消費者物価指数は事前予想が前月比+0.1%となっていて上昇する見込みですが、欧州の経済成長の悪化が懸念される中コロナウイルスの感染が猛威を振るっており、どちらかというと結果の下振れに警戒したいです。
欧米ではコロナウイルス感染による経済活動の停滞が深刻化しています。米国での感染者数の増加は市場のセンチメントを一層悪化させそうです。一方、先週金曜日にカナダ中銀が政策金利を0.25%に引き下げたほか、米政権が2兆ドル規模の景気対策法案の成立を急ぐなど各国が対策措置を打ち出しており、こうした動きはマーケットの安心材料になりそうです。今週は米雇用統計やISM製造業景況指数といった経済指標や、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による新年度運用方針の外債投資枠拡大に伴う円売りなどをこなしながらの展開となりそうです。