上昇が止まらないドル、下落が止まらない米株
【本日のトレードポイント】
今、世界中の企業が保有しているあらゆる資産を売却してドルを確保しようと躍起になっています。企業はコロナウイルスの感染拡大に伴う業績悪化を受け、運転資金となる現金の確保に動いています。特にドルは流動性が高く現金資金の中でも過多の需要が発生しています。米FRBをはじめ、各国中銀は自国通貨は勿論ドルの流動性供給に奮闘しています。しかし、奮闘虚しくドルの独歩高は止まる気配を見せていません。一部でドル売りの動きもみられていますが、コロナウイルスの感染拡大は続いており、米経済への懸念は根強いものとなっています。そのため、新たなドル供給策が打ち出されない限りは、引き続きドル買いの動きが継続すると予想されます。
その一方で、米株はリスクオフムードが拭えず株安に歯止めが効いていません。先週金曜のダウ平均株価は前日比-913.21ドルの19173.98ドルで引けています。先物市場の動向次第では、本日の寄付きで19000ドルの節目を割る可能性も考えられます。寄り付き前には先物価格に注視しておきたいです。