円安進行、要因は?
【本日のトレードポイント】
本日は仏・独・ユーロ圏・英製造業PMI(速報値)や加小売売上高、米製造業PMI(速報値)に注目が集まります。ドイツが先週14日に発表した2019年第4四半期GDPはゼロ成長となり、欧州経済の停滞が鮮明となっています。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年第1四半期のドイツ経済の成長は弱さが続くとの見通しが強く、独製造業PMIは低調な結果が予想されます。事前予想よりも弱い結果となればユーロ売りにつながりやすいので、注意したいです。
ドル円はここ2日間で109.85円付近から112.10円付近まで上昇しています。この急激な円安は2つの見方があり、一つは想定外の国内GDPの結果を受けて日本株から資金が流出していることが要因という見方、もう一つは国内大手投資家が為替ヘッジなしの外債保有比率を高めていることによる円売りという見方です。外国人投資家においても日本の新型コロナウイルスの対応策が諸外国と比較して非常に拙い現状を日本のリスクと捉えることは自然で、円を積極的に買う動機が見つからないと言えるでしょう。国内大手投資家の外債投資に伴う円売りに逆らってポジションを取るのは得策ではなく、しばらくは下がった局面での押し目買いを狙いたいです。