期限前離脱はほぼ不可、EUの回答がカギ
【本日のトレードポイント】
昨日のドル円は東京市場が休場のなか、時間外のダウ平均先物や日経平均先物の上昇を受けて108.72円付近まで上昇しました。しかし、手掛かり材料が乏しかったことから買いの勢いは続かず、欧州時間にかけては108円半ばまでじり安に推移したものの下には抜けきれず、狭い値幅での小動きとなりました。一方のポンド円はEU離脱協定法案を第2読会で可決したことから一時141円超えまで上昇しましたが、その後行われたEU離脱協定法案の審議日程が否決されたことから139円80銭付近まで急落するなど荒い値動きとなりました。
本日は引き続きブレグジットを巡るEU・英国からのヘッドラインやNZ貿易収支、南ア消費者物価指数に注目が集まります。EU離脱協定法案の審議日程が否決されたことで、10月31日の期限前に離脱することがほぼ不可能な状態となったことから、焦点はジョンソン首相が署名せずに送付した離脱延期申請に対するEU側からの回答となります。トゥスクEU大統領は英国の離脱期限延長の要求を受けることを勧めるとしており、加盟国の首脳との協議に一定の期待感が出そうです。英政府は「短期の離脱延期を排除しない」としており、数週間の延期で議会審議を通過できる見通しが立てばポンドが買われる展開となりそうです。引き続きEU側からの要人発言やジョンソン首相の動向に注目したいです。