日米貿易協議、最終合意へ
【本日のトレードポイント】
昨日のドル円は、東京~ロンドン時間は方向感が出ず107円半ばから107.70円での推移となりました。NY時間に入ると9月米消費者信頼感指数と9月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を下回ったことで売りが先行、またウクライナ疑惑を巡るバイデン前副大統領の発言によりトランプ大統領の弾劾リスクが意識されるとリスク回避の動きが活発化、米10年債利回りの低下や米国株の下落も相場の重しとなり、一時107.01円の安値を付けました。
その後、トランプ大統領が「ウクライナ大統領との電話内容の全記録を公開する」とツイートし107.40円付近まで急速に戻したものの、ペロシ米下院議長が大統領弾劾調査を開始すると報じられたことで一時106.96円と9日以来の安値を更新するなど荒い動きとなりました。
本日は英議会再開や日米首脳会談、RBNZ政策金利に注目です。英議会再開については、24日に英最高裁判所がジョンソン首相による議会閉会を違法と判断したことで、議会は本日から再開される見込みです。最高裁判決を受けて多くの下院議員からジョンソン首相の辞任を求める声が上がるなか、ジョンソン首相は引き続き10月末までにブレグジットを実現すると表明しており、ブレグジットを巡る英政局のさらなる混迷がポンド相場を大きく揺さぶる可能性もありそうです。
また、本日予定されている日米首脳会談は、正式な協定文書への署名手続きは間に合わないものの、貿易協定の最終的な合意に達する見通しです。ただ自動車や自動車部品の関税撤廃方針については撤廃の時期が明示されておらず、協議を継続するとしています。
RBNZ政策金利については、8月に大幅な利下げを行っていることから、今回は政策金利を1.00%で据え置きとなることが予想されます。市場では11月に追加利下げに踏み切るとの見通しが強く、今後の金融政策の道筋についてが焦点となります。今後のさらなる利下げへの思惑が強まれば、ニュージーランドドルは下値を模索する展開となりそうです。