再び米中摩擦が過熱か
【本日のトレードポイント】
昨日のドル円は午前中から日経平均株価の上昇を受けて108.46円付近まで上値を試したものの失速し、実需の売りなどが観測されるなか一時108円を割り込みました。日銀はこの日行われた政策決定会合で金融政策の現状維持を決定し、次回10月の会合で経済・物価動向を点検し、追加緩和を実施するかを検討することを示唆しました。会合後はやや円が買われたものの107円70銭台では下げ渋り、その後は108円を挟んでもみ合う展開となりました。
本日は国内消費者物価指数や加小売売上高が発表されます。ただ、重要度は低いことから主要国株価や米長期金利、米中貿易協議の動向に注目が集まります。本日未明にサウスチャイナモーニングポスト紙が「トランプ大統領は交渉戦術の一環として中国との貿易戦争を再び拡大する準備ができているようだ」などと報じました。中国国慶節(建国記念日)を前に一旦は米中摩擦の緩和期待が強まりましたが、トランプ大統領が再び両国の緊張を高める展開となれば、為替市場ではリスクオフムードから円が買われやすい地合いとなりそうです。また、2日間の日程で行われている米中次官級貿易協議の内容が報じられればマーケットは敏感に反応するとみられ、どちらかというと円高方向の動きに警戒したいです。