イベント通過まで神経質な展開継続か
-前営業日サマリー‐
ドル円は155.83円でオープン。東京市場では日米の政策会合を控えて、行き過ぎた動きへの警戒感からポジション調整のドル売り・円買いが優勢となりました。ロンドン市場でもその流れは変わらずにドル円は下押し。155円台中盤まで調整しました。NY市場では米指標の結果を受けてさらに、ドル安が進行するも、155円付近のサポートでは底堅く、155.23円で取引を終えました。
-イベント通過まで神経質な展開継続か-
本日のイベントは、豪貿易収支、米新規失業保険申請件数が予定されています。
昨夜発表された米指標はドル売りを促す結果となりました。ADP雇用者数は中小企業の雇用減少が響き、3万2000人減と予想外に減少。ISM非製造業景況指数は52.6と予想値の52.0を上回ったものの、仕入価格指数は65.4と7カ月ぶりの低水準。インフレ圧力には緩和の兆しがでました。そのため、為替相場でも米長期金利の低下とともにドル売りが進み、足元のドル円は155円台前半での推移となっています。ただ、来週控える日米会合を前に偏った方向感が生まれるとは考えにくく、下値は限定的なものとなるかもしれません。日銀の利上げ確率は8割ほどまで上昇していますが、上限は1.00%との見方が強いのに加え、幾度となく金利据え置きで期待を裏切ってきた過去から円高の勢いは続かなそうです。上値は介入警戒感やFOMCでの利下げ期待が抑えている点を踏まえるとやはり、ポジションを傾けるような動きは出にくく、イベント通過までは交錯した売買継続、相場も神経質な展開が想定されそうです。本日は注目度の高い指標は予定されていませんが、会合まで数少ない指標の強弱やヘッドラインには警戒して取引に臨んでいきたいです。