日銀 12月利上げ観測
-前営業日サマリー‐
ドル円は156.09円でオープン。東京市場では、米株先物の時間外取引やビットコインの下げを受けてリスク警戒の流れとなり、ドル円も朝から上値が重たい展開。植田日銀総裁が12月会合での利上げ是非に関して適切に判断したいと発言するなど利上げ可能性を示唆したことも円高を誘いました。ロンドン市場でも円買いの流れは継続し、ドル円は155円割れ。一時154.60円台まで下押しました。NY市場では、米長期金利が上昇したことで一転して買い戻し。ドル円は155.50円で取引を終えました。
-日銀 12月利上げ観測-
本日のイベントは、米パウエルFRB議長発言、英BOE金融安定報告書公表、欧消費者物価指数、米ボウマンFRB副議長発言が予定されています。
市場では日銀の早期利上げ観測が増加。足元12月の利上げ織り込みは80%程度まで上昇しています。背景にあるのは日銀関係者の相次ぐ利上げ示唆。小枝審議委員や増審議委員などから利上げの準備が整っていることを示す発言が確認されました。次回の日銀会合は12月18~19日に予定されています。期待通り利上げに踏み込んだ場合は円の急騰や株安が進む懸念がある一方、仮に市場の期待を裏切って金利を据え置きした場合、失望感から円安が一気に進む可能性もあります。どちらのシナリオも大きく動意づく可能性を秘めているため、会合の結果には注視しておきたいです。本日はブラックアウト期間で経済に関する踏み込んだ発言はしない予定ではあるものの、パウエルFRB議長をはじめとしたFRB高官の発言が控えます。ヘッドラインに警戒しておく必要はありそうです。