ヘッドラインに揺れる為替相場
-前営業日サマリー-
ドル円は、152.19円でオープン。東京市場では、先週末の下げからの回復が週明けに広がり、東京朝も流れが継続する格好となりました。ただ、日経平均の下げが重しとなり上昇一服後には売りもどされています。ロンドン市場では、中国政府が米通商代表部に301条に基づく調査の対抗として韓国の造船大手ハンファオーシャンの米国子会社5社に対して、中国との取引を禁じる制裁措置を発表。米中関係への警戒感が広がり、リスク警戒の円買いが進みました。NY市場では、パウエルFRB議長の講演が想定よりもハト派な印象をマーケットに与え、為替市場では緩やかにドル安が進行。151.79円で取引を終えました。
-ヘッドラインに揺れる為替相場-
本日のイベントは、米ミランFRB理事発言、米ウォラーFRB理事発言、米ベージュブックが予定されており、本来なら発表される予定だった米CPIは24日へ延期となっています。
パウエルFRB議長は14日の講演にて、量的引き締めとよばれるバランスシートの圧縮を今後数カ月で停止する可能性を示唆しました。物価と雇用の見通しについては「9月会合以降、大きく変化していない」とし、利下げ見通しを維持しています。為替市場では、この想定よりもハトな発言を受けて、ドルが緩やかに下落。高市トレードなど要因は様々ですが、一時は153円台まで上昇したドル円も足元では151円台後半で推移しています。
日本でも21日に次期首相を決める臨時国会が召集される方針となっており、残り1週間、ヘッドラインへの警戒が必要です。日米のヘッドラインに振らされながら振幅している相場が何を材料にトレンドを作っていくのか、しばらく見極めていく必要がありそうです。