植田総裁の会見に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は146.95円でオープン。東京市場では、FOMCが明けて一服した雰囲気の中ドル円はじりじりと上昇し147.40円付近まで上値を伸ばしました。ロンドン市場では、ドル買いが先行。新規失業保険申請件数が大幅減の結果となったことでドルの買い材料となり、ドル円は急騰。148円の大台を飛び越え、148.20円付近まで上値を伸ばしました。NY市場では、底堅い動きを維持したまま147.99円で取引を終えました。
-植田総裁の会見に注目-
本日は全国消費者物価指数、英小売売上高、加小売売上高、そして日銀の政策決定会合が予定されています。
本日の日銀会合では政策金利据え置きが確実視されるなか、会合後の植田総裁の発言にて年内の利上げの可能性について言及があるかどうかがポイントとなりそうです。短期金融市場で取引されるOISは年内利下げを約60%近く織り込んでおり、前記した総裁の発言にドル円の動向が左右されそうです。また、会見での報道陣からの質問で次期政権の政策に関する内容や、関税の影響についての見解なども材料視はされる可能性があるので注視しておきたいところです。
足元のドル円は、一昨日のパウエル議長の会見内容や、前記した底堅かった米指標によってドル買いのやや流れとなってきており一定の堅調さを見せ始めています。しかしながら、日足チャートで見たボリンジャーはスクイーズしたまま硬直しているほか、RSIも55近辺の推移とドル円方向性がやや見えづらい状態となっています。したがって中長期的なスパンで見るとこのレンジ(146円台~148円台前半)を抜け出すには大きなきっかけがないとなかなかトレンドの形成とまではなりづらい局面になりそうです。