英BOE 金融政策委員会に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は146.47円でオープン。東京市場では、NY時間にFOMCを控えていることもあり、小幅な値動きに。一時146.21円付近まで下押しするも概ね146円半ばでの推移となりました。ロンドン市場では、米住宅着工件数や米建設許可件数が予想を下回るも、反応は限定的でした。NY市場では、FOMCは市場予想通り0.25%の利下げでしたが、ドットチャートの年間利下げ回数が2回から3回となりややハト派の受け止めから下落。しかしその後のパウエル議長の会見がさほどハト派的とは受け止められなかったことから、ドル円は反発し146.94円で取引を終えました。
-英BOE 金融政策委員会に注目-
本日のイベントは、NZ四半期GDP、豪雇用統計、欧ラガルドECB総裁発言、英BOE政策金利、米新規失業保険申請件数、米景気先行指数などが予定されています。
昨日のFOMCは市場予想どおり0.25%の利下げとなりました。発表直後、ドル円は急落し一時145.50円を割り込みました。就任からわずか24時間余りでFOMCに初参加したミラン氏は、0.25%利下げに反対し、唯一0.5%利下げを主張しました。ボウマン理事やウォラー理事は0.25%利下げを支持しています。ドットチャートでは、今回の利下げ後も年内残り2回の会合で大幅に追加利下げが必要と示唆する「1つのドット」があり、ミラン氏によるものとみられます。年間利下げ回数は従来の2回から3回となり、市場ではややハト派的と受け止められました。しかし、その後のパウエル議長会見では、内容が必ずしもハト派的とは受け止められず、ドル円はFOMC直前の水準を上抜け、一時147円台まで反発しました。
本日は英中銀(BOE)が金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利の据え置きが決定される見通しです。市場も今回の据え置きを既に織り込んでいることから、同時に発表される向こう1年間のQT(量的引き締め)の実施ペースが注目されます。BOEはこの1年間で約1,000億ポンドの保有資産を削減してきましたが、今後の1年間についても同水準の削減を維持するのか、あるいは削減を減速させるのかについて確認しておきたいです。また、政策金利の据え置き決定が全会一致ではなく、利下げ支持の委員が出る場合には、市場でポンド売りの動機が生じる可能性がある点にも留意しておきたいです。
ドル円は、8月1日の米雇用統計の結果を受けて150円台から下落して以降、概ね146円台から148円台のレンジで推移しています。今回のFOMC直後には一時146.0円を割り込みましたが、すぐに147円台付近まで戻す結果となりました。FOMC通過をきっかけに、このレンジを抜ける動きがあらためて出てくるかに注目しつつ、本日も取引に臨みたいと考えます。