FOMC利下げ確実視 ドットチャートとパウエル発言に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は147.34円でオープン。本邦長期金利の高止まりを受けて軟調に推移、146.92円付近まで下値を広げました。ロンドン市場では、米小売売上高は強い内容でしたが、上昇は限定的でした。NY市場では、下値を試す展開となり、日通し安値となる146.27円をつけると一服して後に146.47まで戻して取引を終えました。
-FOMC利下げ確実視 ドットチャートとパウエル発言に注目-
本日のイベントは、英消費者物価異数、欧ラガルドECB総裁発言、米住宅着工件数、加政策金利、加マックレムBOC総裁発言、米FOMC政策金利、米パウエルFRB議長は発言が予定されています。
本日の注目は、米連邦公開市場委員会(FOMC)になります。市場では0.25%の利下げが大方の予想となっており、利下げ実施はほぼ確実視されています。今回の会合には、昨日米上院本会議で承認されたミラン氏が新たにFRB理事として出席する見通しです。また、米連邦控訴裁がトランプ大統領によるクック理事解任を認めない判断を下すなど、理事会構成にも動きがありました。
ドットチャートについては、6月時点で2025年に2回、2026年に1回、2027年に1回の利下げが見込まれていましたが、今回は2025年が3回となると予想されますが、さらに2026年や2027年の回数が増加するかに注目したいです。仮にこのシナリオとなれば、来年以降の利下げペース加速が意識され、ドル売の材料になりやすいと考えられます。一方で、パウエル議長の記者会見では「今後の利下げはデータ次第」といった従来のスタンスを繰り返すにとどまり、目新しさに欠ける内容となる可能性が予想されます。
ドットチャートやパウエル議長の発言で、仮にサプライズがあり一時的にドル下落の局面があったとしても、市場が過度にハト派的な期待を織り込んでいる場合には、その後は買い戻される展開となり、押し目買いの戦略が有効となる可能性も想定しつつ、本日も取引に臨みたいです。