米小売売上高に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は147.59円でオープン。本邦休場で序盤は狭い値幅での動きが目立ちましたが、後に軟調な地合いとなりました。ロンドン市場では、引き続き軟調な地合い。終始上値の重たい動きが続きました。NY市場では、上値の重たいまま依然方向感に欠ける動きが続き、特に目立った動意もなく147.39円で取引を終えました。
-米小売売上高に注目-
本日のイベントは、英雇用統計、加消費者物価指数、米小売売上高が予定されています。
17日のFOMCを前に、本日発表される米8月小売売上高は確認しておきたいです。予想は前月比+0.2%と、前回(+0.5%)からの鈍化となっており、個人消費の減速が見込まれています。
現状、市場では0.25%の利下げが95%程度織り込まれており、0.25ポイントの利下げがほぼ確実視されています。ただし、米国の雇用増加が急減速している兆しがあることから、0.5ポイント利下げの可能性もわずかに残されています。実際、トランプ大統領は14日、「今週は大幅な利下げがあると思う。利下げにはうってつけの状況だ」と記者団に述べています。仮に本日の小売売上高が予想を大きく下回るようであれば、0.5%の利下げ観測が強まり、ドル売りが加速する展開も考えられます。一方で、市場が過度にハト派的な期待を織り込んでいる場合には、FOMCでの利下げが0.25%にとどまり、ドットチャート等の見通しやパウエル議長の発言内容がタカ派的と受け止められた際に「ドル買い戻し」となる可能性も意識しておきたい局面です。
このため、本日の米小売売上高が予想を下振れた場合には、その下振れ幅と市場へのインパクトに注目したいです。他にも英雇用統計等の注目指標も予定されており、FOMC前の市場の動向を注意しつつ、本日も取引に臨みたいです。