米中貿易合意 落ち着きを取り戻す市場
-前営業日サマリー-
ドル円は、146.12円でオープン。東京市場では、米中貿易摩擦の緩和期待からドル高・円安に振れ、ドル円はオープンから146円台を回復。ロンドン市場にてベッセント米財務長官が米中共同声明について発表すると、市場はこれを好感してリスク選好の高まりからドル高へと急伸。ドル円は148円台まで上昇しました。NY市場でも流れは変わらずに底堅い推移が続き、そのまま、148.44円で取引を終えました。
-米中貿易合意 落ち着きを取り戻す市場-
本日のイベントは、日銀政策決定会合における主な意見を公表、英雇用統計、独ZEW景況感調査、米消費者物価指数、英ベイリーBOE総裁発言が予定されています。
ベッセント米財務長官が12日開いたスイスでの記者会見にて、米中両政府が100%を超える高関税を一時停止することで合意したことを発表。90日間の期間付きではあるが、金融市場を落ち着かせるには十分な材料となったことで昨日はリスク選好の高まりから、為替・株式市場ともに買い戻しが進みました。今後の焦点となるのは、90日間でどの程度交渉をまとめることができるかです。米通商代表部の次席代表ウェンディ・カトラー氏は「90日間は極めて短く、通常は交渉に1年以上かかる」とハードルの高さを指摘しています。両国にとっても意地があり、簡単に交渉がまとまるとは考えにくく再び両国の貿易戦争が懸念される事態は十分に考えられます。そうなれば相場も巻き戻すこととなりそうなため、油断せず、引き続きヘッドラインに警戒していきたいです。