早期利下げ期待の後退 ドル円は底堅い推移か
-前営業日サマリー-
ドル円は、145.82円でオープン。東京市場では、米中貿易交渉を控えた警戒感が相場の重しとなり、ドル円は軟調に推移。145円台まで売りもどされる展開となりました。ロンドン市場では欧州株や米株先物が堅調な推移となったことでドル円も底堅い推移が続きました。NY市場では米長期金利が低下幅を縮小させたことで買い戻しが優勢の相場展開となり、ドル円は145.34円まで上昇し、そのまま取引を終えました。
-早期利下げ期待の後退 ドル円は底堅い推移か-
本日のイベントは、日景気ウォッチャー調査が予定されており、シンガポールは休場となります。
先日行われたFOMC後の記者会見にてパウエルFRB議長は「利下げを急がない」姿勢を示し、市場では早期利下げ観測が後退。ドル円はしばらく底堅い推移となりそうです。ただ、トランプ大統領は利下げを支持しており、FOMC後には「パウエルは遅い」と発言。トランプ大統領自身がパウエルFRB議長の解任を否定してはいるものの、同氏の発言は二転三転することもあり、今後圧力をかけるような発言が飛び出せば相場への影響もありそうです。
また、ドル円に関しては米国と各国の通商交渉の進展にも注目が集まります。仮に米中との間で交渉の進展が見られれば、リスク警戒姿勢の後退や、ドルの買い戻しが進むと想定されます。足元では145円台まで回復していますが、この流れがしばらく続くのか、方向感を見極めるためにも引き続きヘッドラインに警戒したうえ取引に臨みたいです。