米雇用統計に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は153.34円でオープン。東京市場では、本邦政策金利が据え置かれることが決定したものの、展望レポートにて消費者物価の基調的な上昇や今後の物価上振れリスクが引き続き評価されたことが材料視され、円買いが先行。植田日銀総裁の会見も「時間的余裕」との表現を撤回するなど、追加利上げの可能性を残す内容となったことが下落を加速させ、一時152円を割り込みました。ロンドン市場では、東京市場での下落に対する自律反発的な上昇に加え、米新規失業保険申請件数の改善や米個人消費の底堅さを受け、153円手前まで値を戻しました。NY市場では、再び円高地合いとなり、151.99円で取引を終えました。
-米雇用統計に注目-
本日のイベントは、米雇用統計、米ISM製造業景気指数が予定されています。
市場の注目が集まる米雇用統計では、ハリケーンやストライキの影響により非農業部門雇用者数が10.8万人と前回値25.4万人から大きく減少することが予想されています。翌週に控えたFOMCでは、ハリケーン等の一時的な要因は考慮されず、0.25%の利下げが行われると見られていますが、予想に反して強い結果となれば金利が据え置かれる可能性が高まり、アップサイドに動意づく展開も想定が必要と言えるでしょう。
足元のドル円は先日の本邦衆院選による上げ幅を解消し152円台を推移しています。先月進行した円安に一服感も見られますが、依然心理的な節目として意識されていた200日移動平均線を上回った位置にいます。同水準を明確に割り込めば、トレンドの転換点となる可能性が考えられます。
指標結果と共にテクニカル的な側面にも注目しながら取引に臨んでいきたいです。