ドル円トレンド展開の兆し 上値を伸ばせるか
-前営業日サマリー-
ドル円は143.55円でオープン。東京市場では中国当局の景気支援への期待から中国買いの動きが本格化。相場全体のリスク選好に繋がったことで円安傾向の相場展開となりました。ロンドン市場でも引き続き円売りが優勢。石破首相と植田日銀総裁の会談後に追加利上げに慎重である旨の発言がされたことで144円台後半まで上値を伸ばしました。NY市場では米経済指標の結果を受けて米長期金利が上昇。ドル買いが強まりドル円は146.49円で取引を終えました。
-ドル円トレンド展開の兆し 上値を伸ばせるか-
本日のイベントは、豪貿易収支、日野口日銀審査委員発言、米新規失業保険申請件数、米ISM非製造業景況指数、米アトランタ連銀総裁発言が予定されています。
昨日の米民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計は+14.3万人と予想の+12.0万人に対して上振れ。5か月連続の減速から反転して労働市場冷え込みへの警戒感が和らぎました。これを受けて、米長期金利の上昇とともにドル買いが強まる格好となり、ドル円は145円の節目を突破。ドル円相場は再びアップサイドへ動きを加速させています。
そんな中、本日も米ISM非製造業景況指数や新規失業保険申請件数などの米経済指標の結果が控えており、足元の相場動向に追随する結果を出せるか、その内容には注目が集まります。ただ、好調な結果でドル買いが強まったとしても147円の節目は9月の頭に着けた高値でもあり、レジスタンスラインとして意識されているため、同ラインでは上値が重たくなるかもしれません。一段の上値追いには同ラインを明確に上抜けることが必要となりそうです。