本邦国債買い入れオペに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は160.77円でオープン。東京市場では、日本株高によるリスクオンで円が売られましたが、NY連銀が8日に発表した1年後の予想インフレ率低下等が重しとなり上値は限定的でした。ロンドン市場では、序盤は目立った材料もなく方向感に欠けましたが、後半は全般的に米ドルが買われる展開となりました。続くNY市場でのパウエルFRB議長の議会証言で「インフレが持続的に2%に向かうという確信をさらに高めるまでは利下げは適切ではない」などと述べると、ドル買いが加速し161.51円まで日通し高値更新、ドル円は最終的に161.26円で取引を終えました。
-本邦国債買い入れオペに注目-
本日のイベントは、本邦日銀国債買い入れオペ、中消費者物価指数、NZ政策金利&声明発表、米パウエルFRB議長の議会証言、米ボウマンFRB理事・グールズビーシカゴ連銀総裁の発言を予定しており、主要国の市場では休場の予定はありません。
国債買い入れオペは一般的には金融緩和政策の一環として、経済活動を活性化させるために実施されています。5月13日に実施された定例での国債買い入れオペにおいて、長期債購入額をサプライズ減額した事で、市場では日銀は国債買い入れ額減額の方針に舵を切るのか、またその規模はどの程度なのかに注目が集まりました。6月の日銀会合では植田総裁は国債買い入れ減額を表明しましたが、肝心の減額幅については「相応の規模を予見可能な形で減額する」と発表するなど具体的には明示せず、詳細については7月の政策金利決定会合で発表すると述べています。毎月6兆円規模で行われていた国債の買い入れオペがどのような手法でどの程度減額されるかに引き続き関心が集まる中、本日買い入れオペが行われます。今回何かしらの変化があるのか、市場がどのように反応するか注視しながら取引に臨みたいです。