ECB政策金利に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は154.86円でオープン。東京市場では、円売りが優勢の地合い。日本の新発10年国債利回りが低下したことが円売りの材料となりました。ロンドン市場でも円売りの流れが継続し、ドル円は156円台を回復しました。NY市場では、ADP雇用統計の結果が想定よりも弱い内容となったことからドル売りが先行したものの、その後は買い戻しの動きが強まり、156.11円で取引を終えました。
-ECB政策金利に注目-
本日のイベントは、豪貿易収支、欧ECB政策金利、米新規失業保険申請件数、欧ラガルドECB総裁発言が予定されています。
先月5月31日に公表されたユーロ圏の5月消費者物価指数(HICP)は総合指数が+2.6%、コア指数が+2.9%といずれも市場予想を上回る結果となり、インフレ抑制の難しさを感じさせる内容となりました。そんな中で本日はECB政策金利が予定されています。今回は0.25%の利下げが開始されることが予想されており、市場での織り込みも進んでいます。タカ派としてしられるホルツマンオーストリア中銀総裁も利下げを支持する発言をしており、特段サプライズもなく利下げが実施される見込みです。ただ、その後のラガルドECB総裁の発言には注意が必要です。先日のHICPが想定を上振れるなどした中、今後の政策に対してタカ派な見解が見られれば、突発的にアップサイドへ動きを強める可能性もありそうです。「データ次第」といつも通りの発言となる可能性は高いものの、一応の注意をしたうえで取引に臨みたいです。