豪中銀 利上げサイクル終了か、米ADP雇用統計に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は142.25円でオープン。東京市場では、仲値にかけて買いが強まったほか、日銀が連日の指値オペを通知すると円安進行、日経平均株価の上昇もドル買いの材料となり一時142.84円まで上昇しました。ロンドン市場では、米10年債利回りが4%台に乗ったことで、ドル買いが一段と強まり一時143.34円まで強含みました。NY市場では、米ISM製造業景況指数・米JOLTS求人件数が予想を下回る結果となると、142.87円付近まで急落したものの、米10年債利回りの高止まりが続き一時143.55円と約1ヶ月ぶりの高値を付け、143.32円で取引を終えました。
-豪中銀 利上げサイクル終了か、米ADP雇用統計に注目-
本日のイベントは、NZ雇用統計、日銀議事要旨公表、米ADP雇用統計が予定されています。
昨日、豪中銀(RBA)は政策金利の4.1%据え置きを決めました。声明では「インフレ率を目標に戻すには、追加引き締めが必要になるかもしれない」と利上げ再開に含みを持たせた説明がなされるも、事前の利上げ予想に反して「2会合連続の据え置き」となったことで、市場では利上げサイクルの終了が近いとの思惑が広がり豪ドル売りが進行しました。一部専門家からは「RBAは引き締めを終えたようだ」との声も上がっており、そうなった場合、日豪金利差拡大が想定しにくいことから豪ドル円の上値は重く、次の重要指標が予想外の上振れでない限り、豪ドルの売り圧力が高まりやすい相場になると考えられます。
本日は、米ADP雇用統計が控えています。ADP雇用統計とは、米労働省が発表する米雇用統計の2日前にADP社が算出する雇用統計で、先行指標として注目度の高い雇用関連指標です。今回の市場予想値は前月比+18.9万人となっており、前月のような結果(前月比+49.7万人)が予想(前月比+22.5万人)を大きく上回る堅調な内容となれば、米経済のソフトランディングに対する期待が高まるほか、米長期金利のさらなる上昇が想定され、ドル円は再び1ヶ月前につけた145円を目指す相場となるかもしれません。本日はいつも以上に米長期金利の動向に注意し取引に臨みたいです。