欧消費者物価指数に注目 独・仏に続き予想上振れか
-前営業日サマリー-
ドル円は136.09円でオープン。東京市場では、前日のNY時間の流れを継いでドル買いが先行するも136円中盤では上値が抑えられ、その後は落ち着いた値動きとなりました。ロンドン市場では、欧州株や米株先物が買われる中でユーロ買い主導のドル売りが進行し、ドル円は135.25円まで下押しました。しかし、米長期金利が上昇に転じると買い戻しの流れが優勢となり、ドル円は再び136円台を回復、NY時間に発表されたISM製造業景況指数の結果も相場の支えとしながら堅調な推移が続き、136.21円で取引を終えました。
-欧消費者物価指数に注目 独・仏に続き予想上振れか -
本日のイベントは、欧消費者物価指数、欧ECB議事要旨公表、米新規失業保険申請件数、米ウォラーFRB理事発言が予定されています。
次期総裁候補の植田氏の衆院での所信聴取は無事に通過し、米経済指標の強さも目立ってきているなかで足元のドル円はアップサイドへの動きを強めてきています。2月米PMIは分岐点の50を上回り、昨日公表されたISM製造業景況指数も前回値47.4から48.0と9か月ぶりに前月比ベースでの改善となりました。好調な経済指標の結果を受けて市場での3月の米政策金利予想は0.50%利上げの可能性が高まり、6月のFOMCでも0.25%利上げが織り込まれるなど、政策金利予想の上方修正が続いています。指標結果次第な部分はありますが、今後も米指標の強い結果が確認されれば政策金利見通しの上振れがしばらく続くかもしれません。となるとドル円も堅調な地合いを維持しながら上向きの推移となることが想定できそうです。
また、昨日発表された独CPIは予想8.5%に対して8.7%と当初想定から上振れの結果となり、続く本日の欧HICP(消費者物価指数)の結果に注目が集まります。市場予想では前年同月比8.2%と前回値の8.6%を下回る想定となっていますが、予想を上振れた場合にはユーロ買いが加速し、ドルはユーロ主導の売りが先行することが想定できます。フランス、ドイツのCPIが上振れの結果となったことを考慮すると欧HICPが想定より強い結果となる可能性は高いかもしれません。結果次第では値動きも大きくなることを考慮しながら本日も取引に臨みたいです。