米雇用統計、強気予想が多数
-前日サマリー-
ドル円は147.80円でオープン。東京市場では、午前中に147.12円まで円が買い戻される場面がありましたが、日本が祝日で取引参加者の少なかったため値動きに乏しい展開でした。ロンドン市場では、木曜深夜のパウエルFRB記者会見から続くドル高が加速、またBOE(英中銀)が今世紀最大の0.75%利上げを実施したもののターミナルレート(利上げ最終地点)が市場想定ほど高くならない見通しを示してポンド安が加速、ポンドドルは1.14ドルから1.12ドルへ、ポンド円も168円から166円へ大幅下落しました。ニューヨーク市場では、ISM非製造業景況指数が予想(55.5)を下回る結果(54.4)だったことでドル円は147.95円から147.61円へ下落する場面がありましたがドル高の勢いは変わらず、148.26円まで反発して取引を終えました。
-米雇用統計、強気予想が多数-
本日のイベントは、豪RBA金融政策報告、欧ラガルドECB総裁発言、欧PPI(卸売物価指数)、米雇用統計、カナダ雇用統計、米コリンズ・ボストン連銀総裁発言が予定され、米国夏時間の最終日となります。
米雇用統計は、本日特に注目すべきイベントです。事前予想は、非農業部門雇用者数が+20万人(前回:+26.3万人)、失業率は3.6%(前回:3.5%)、平均時給は前月比で+0.3%(前回:+0.3%)前年比で+4.7%(前回:+5.0%)とされています。米国の労働市場は好調な状態が続いているが、前月と比べると過熱感がやや和らぐだろうといった見通しが大勢です。
アナリスト予想のばらつきを確認すると、雇用者数の伸びは「+8万人~+30万人」に分布しており、なかでも「+15万人~+25万人」に集中しています。このレンジ外の結果であれば、サプライズに感じる市場参加者も多く出てくると考えられます。
FOMC・パウエルFRB議長の会見後は、ターミナルレート(利上げ最終地点)の上振れを示唆されたことによるドル高が続いた相場だったため、週末を控えた利益確定の動きや来週の中間選挙を控えたポジション調整から、ドル売りしておきたい市場参加者も多く出てくる可能性があります。今夜の雇用統計では、予想下振れ時のドル安圧力がより大きくなることも想定しながら、取引に挑みたいです。