RBA政策金利とISM製造業景況指数から動意づくか
-前日サマリー-
ドル円は147.59円でオープン。FOMCを前に買いを仕込む市場参加者や、需給による月末買いが入ると東京仲値にかけては148.28円まで上値を広げました。しかしすぐに失速し、148円を割り込むと上値の重い展開が続きました。ロンドン市場では、欧州の消費者物価指数の結果から高インフレによるユーロ圏の景気悪化懸念が高まるとユーロ売り・ドル買いを促し、その勢いのままドル円は前日高値の148.84円まで上昇。その後はもみ合う展開となり148.72円で取引を終えました。
-RBA政策金利とISM製造業景況指数から動意づくか-
本日のイベントは、FOMC1日目、中国財新製造業PMI、豪RBA政策金利、豪ロウRBA総裁の発言、米ISM製造業景況指数が予定されています。
RBAの政策金利は、5カ月にわたる急速な利上げの後、10 月にそのペースを緩めました。前回の会合では、急激な金融引き締めによる経済への悪影響を考慮して利上げ幅は0.25%へと縮小されました。しかし最新のインフレ率が市場予想を上回ったことで、利上げペースが再び加速するのではとの観測が市場関係者のなかで浮上しています。それでも前回同様の0.25%利上げとなる見方が強いですが、0.5%の利上げが実施された場合には、豪ドル円は急上昇となるかもしれません。
また注目度の高いISM製造業景況指数は、全米供給管理協会が製造業の景況感について購買や供給管理責任者を対象にアンケート調査を実施し指数化したものです。6月発表時から徐々に悪化傾向が続いており、今回の予想値は分岐点の50.0です。仮に今回の結果が予想を下回った場合には景気の悪化を指し示すことになるため、利上げ観測の後退によるドル安へと繋がる可能性があります。一方で予想を上回った場合にはドル買い材料となり、再度ドル円は150円を一気に突き抜けるかもしれません。その場合には為替介入を警戒する必要がありそうですが、いずれにせよ本日は2つの経済指標の結果を注視して取引に挑みたいです。