FXレポート

リスクオン相場の中で乱高下するトルコリラ

-前日サマリー- 
 東京市場でのドル円は、前営業日と比べてややドル高の113.64円でスタートしました。日経平均株価が一時470円超の上昇を見せるも、市場の反応は限定的で午後は113.65円ともみ合いました。そこからユーロ円や豪ドル円などの上昇につれた買いが進み、113.71円まで値を上げる場面も見られました。15時時点では113.73円と底堅く推移し,株高を手掛かりにしたリスクオンの流れが継続するなか、一時113.75円まで本日高値を更新しました。ロンドン市場でのドル円は伸び悩み、17時時点では113.66円でした。また同時間帯にエルドアン・トルコ大統領による預金者の為替変動損失補償を受けてトルコリラ円は買いが先行、トルコリラ円は瞬間8円台から10.3円まで値を伸ばしました。しかしこのリラ建預金の「実質的な米ドルペッグ」という奇策に対し懐疑的な見方もあり、その後は8円台前半まで売り戻され上下2円幅の動きを見せました。ニューヨーク市場では米10年債利回りが1.45%台まで上げ幅を広げると、113.77円まで上昇しました。その後も米国株価指数の上昇に追従するように約1週間ぶりに114円台に到達し、その後は114.10円付近を横ばいで推移して114.10円で取引を終えました。

-リスクオン相場の中で乱高下するトルコリラ-
 本日のイベントは、豪)ウエストパック景気先行指数、日)BOJ議事要旨公表(10月27日・28日開催分)、英)第3四半期GDP【確報値】、米)第3四半期GDP【確報値】、米)中古住宅販売件数、米)週間原油在庫が予定されています。昨日に引き続きドル円にとって動意づける指標が少なく、テクニカル中心で動くことが考えられます。材料が少ない代わりに市場全体は米国株価指数の上昇を筆頭にリスクオンに転じており、ドル円も114円台に乗せたことから再び上昇基調にあるのが見て取れます。一方でここ数日乱高下しているトルコリラ円ですが、通貨下落によって生ずる損失を補償する政策を打ち出し、マーケットは好感を示しました。一方で懐疑的な目で見られていることも事実であり、市場のとらえられ方によっては上にも下にも大きく動くことが考えられますのでエントリーの際には一層警戒したいところです。

 

 

 

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