日銀展望レポート・植田総裁会見に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は156.47円でオープン。東京市場では、一時156.28円まで値を下げた後、NY時間のダボス会議でのトランプ大統領演説への警戒感もあり、156.75円付近まで上昇しました。ロンドン市場では、一時156.60円まで反発して値を上げるも、その後はじり安の展開となり156.10円付近まで下押ししました。NY市場では、ダボス会議でのトランプ演説を受けてドル安が進み、155.74円付近まで下押しした後に切り返して、156.04円で取引を終えました。
-日銀展望レポート・植田総裁会見に注目-
本日のイベントは、本邦全国CPI、日銀政策金利、植田日銀総裁会見、欧米各国PMI、ラガルドECB総裁発言、米中古住宅販売件数、ミシガン消費者信頼感指数(確定値)が予定されています。
日銀の政策金利については、現状0.25%から0.5%への利上げが決まると見られています。OIS市場が織り込む今回会合での利上げ確率は9割超となっており、年内後半にもう1度の追加利上げを見込んでいます。月央には今回会合での利上げの織り込みは5割弱でしたが、氷見野日銀副総裁の発言以降は利上げの織り込みが進み、トランプ米大統領の就任式なども大きな混乱もなく通過したことで、市場の目線は声明や展望レポート、植田総裁の会見から今後の利上げのペースやタイミングのヒントが得られるかに移っていると考えられます。
仮に、何かしら強いメッセージが出て「タカ派的な利上げ」と受けとめられれば、円買いの動機が生じる可能性はありますが、次の利上げは早くとも年後半と市場も見ている状況で、日銀側から今の時点で何らかの言質が出てくる可能性は低いと考えられます。しかし、展望レポートの文言や植田総裁の会見での発言の変化で何らかの示唆があるかについては注意しながら、本日も取引に臨みたいです。