ラガルド総裁の発言に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は155.61円でオープン。東京市場では、米10年利回りの低下に伴いドル円は155円を割り込む場面もありましたが、トランプ米大統領が「メキシコとカナダに25%の関税を課すことを検討中」と発言した事が伝わると、156.22円まで買い戻されました。ロンドン市場では、英失業率・失業保険申請件数発表後、英ポンドが買われ一時191円台を付ける場面もありました。NY市場では、判断材料に欠け、方向感なく狭いレンジ展開となり、最終的にドル円は155.48円で取引を終えました。
-ラガルド総裁の発言に注目-
本日のイベントは、米景気先行指数、欧ラガルドECB総裁の発言が予定されており、主要国での休場はありません。
ラガルドECB総裁は、本年元旦にECBの2%インフレ目標が達成されるとの期待を表明しています。本日の発言でこの見通しに対する詳細な見解や、達成に向けた具体的な施策についての言及が注目されます。金融政策では、ECBは2024年に4回の利下げを実施しました。市場では、2025年にさらに3~4回の利下げが予想されています。今後の利下げペースや規模についてどのような見解を示すかに注目が集まっています。
また、トランプ米大統領は「アメリカ第一主義」を掲げ、貿易政策を大幅に見直す可能性があります。特に、関税の引き上げや貿易協定の見直しが予想されるため、ユーロ圏の輸出業に直接的な影響を与えるリスクがあります。ラガルド総裁が、トランプ政権下での米国の保護主義的政策に対するユーロ圏の対応策やリスク評価について言及するかどうかにも注目が集まります。本日はこれらの発言が市場にどのような影響を与えるかを慎重に見守りながら、取引を進めたいところです。