RBA政策金利発表に注目、豪ドルの動向を探る
-前営業日サマリー-
ドル円は149.96円でオープン。東京市場では、本邦7-9月期実質GDPが上方修正されたことを受けて円買いが一時進み、ドル円は149.70円付近まで下落する場面がありました。ロンドン市場では、中国政府が金融政策を「穏健」から「適度に緩和的」へ変更したことを受け、香港株が大幅高。市場のリスクオンムードが強まり円売りが進む中、ドル円は150円後半まで上昇しました。NY市場では、円安の流れが引き継がれ、さらに米長期金利の上昇もあり、ドル円は上昇。最終的に151.18円で取引を終えました。
-RBA政策金利発表に注目、豪ドルの動向を探る-
本日のイベントは、中貿易収支、豪RBA政策金利&声明発表、豪ブロックRBA総裁の記者会見が予定されています。
RBAは2023年11月の利上げ以降インフレ抑制と経済成長のバランスを取る慎重な政策スタンスを維持しており、本日決定される豪政策金利は4.35%で据え置かれる見通しとなっています。一方で、足元の経済指標にはややばらつきが見られます。2024年第3四半期のGDP成長率が市場予想を下回る一方、失業率や消費関連指標は堅調を維持。こうした混在したデータがRBAの次の一手を左右する可能性があります。
また、ニュージーランドとの政策の違いにも注目です。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は2024年に利下げを続けており、AUD/NZDの為替レートは変動が激化する可能性があります。NZD安によるニュージーランドの輸出競争力向上やAUD高によるオーストラリア輸出業への影響が、両国経済に与える影響を見極める必要があります。
RBAの発表内容は、声明文や総裁の発言にも注目が集まります。政策金利が維持される場合でも、将来の利下げを示唆する内容が含まれれば、AUDに下落圧力がかかる可能性があります。声明文の内容を丁寧に確認し、市場の動きに備えていきたいところです。