日銀会合、FOMCの2大ビッグイベント
-前営業日サマリー-
ドル円は、153.93円でオープン。東京市場では、序盤方向感に欠けるも本邦株式市場がオープンすると同時に上昇基調となったことで、1円以上上昇し155.15円まで上値を伸ばしました。ロンドン市場では、ドル円がやや軟化するも154.80円の水準をキープし続け堅調な地合い見せました。NY市場では、やや軟調にスタートし、その後は急激な円買い先行のマーケット。153円の大台を大きく割り込み152.86円で取引を終えました。
-日銀会合、FOMCの2大ビッグイベント-
本日のイベントは、豪CPI、小売売上高、中国PMI、欧消費者物価指数、米ADP雇用統計、米中古住宅販売保留、そして東京時間では日銀会合と植田氏の発言、NY時間ではFOMC会合とパウエル議長の記者会見が控えネタに事欠かさない一日になります。
足元のドル円は一時は155円台の水準を回復し堅調な地合いを見せましたが、その後大きく値崩れしており、152円台まで下値を広げています。日足ベースで見るとボリンジャーバンドでは昨日よりエクスパンションの幅が広がっているほか、ミドルである20日移動平均線が下向きであることから下落への圧力は高まりつつあります。
FOMC会合では、会合後に行われるパウエル議長の記者会見にて同氏が次会合に関してどのようなスタンスで居るかに注目が集まりそうです。現在の市場コンセンサスでは9月利下げを織り込んでおり、Fed Watchでは25bipsの利下げが87%(午前0時38分時点)を占めています。現状米国のインフレは鈍化傾向にあり、利下げを肯定する発言があれば、市場の認識と大きなギャップは無いことから値動きは限定的となりそうですが、慎重姿勢が垣間見える場合は失望感からドル買いへ流れに転じる可能性も視野に入れておきたいです。
一方本邦の材料となる日銀関係では、日銀内で利上げに前向きな声が上がったことで、利上げ観測への高まりから、円高に振れる動きもここ一週間で見られたほか、短期金融市場では半数以上が今回会合での利上げを織り込んでいます。また、利上げを行わなかったとしても、植田総裁の記者会見で以後のスタンスについてタカ派内容の発言があれば円買い方向に動く可能性も考慮しておいた方が良いかもしれません。