今週は米インフレ指標に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、157.34円でオープン。東京市場では、河野デジタル相が記者会見で「日銀に直接利上げを求めたわけではなく、金利が上がれば円高になるという理論を申し上げただけだ」などと発言した事が伝わると、ドル円は堅調に推移。終盤にはマイクロソフトでのセキュリティソフト不具合のニュースが報道され、円が買われる展開に。ドル円は一時157円を割る場面もありました。ロンドン市場では、マイクロソフトの問題が解消されたこともあり、米ドルが買われましたが値動きは限定的となりました。NY市場では、ダウ平均などの米国株低下、米長期金利が高水準で推移したことなどを背景にドルが買われる流れとなり、最終的にドル円は157.50円で取引を終えました。
-今週は米インフレ指標に注目-
本日のイベントは、NZ貿易収支を予定しており、その他で注目度の高い経済指標は予定されていません。
今週は25日発表の米GDP、26日発表のPCEデフレーターに注目が集まっています。前回の米GDPは前々回から大きく下げて1.4%、今回は2%程度と予想されています。PCEデフレーターは2022年には6%超でしたが、今年に入ってからは2%台を推移しており、今回も2.5%程度と予想されています。多くのFOMCメンバーがインフレ鈍化の進展を確信しつつも、依然として慎重な姿勢を崩さず、さらなるデータを求めているなか、これらの指標が予想を上回る結果となれば、米経済の堅調さが再確認され、インフレ再燃の懸念が浮上します。この場合、FRBの引き締めスタンスが強まり、ドル高が進む可能性があります。一方、予想を下回る場合、インフレが抑制されていると解釈され利下げ期待が高まり、ドル安が進む可能性があります。パウエル議長などの発言から、FRBはインフレ鈍化の兆候を評価しながら政策決定を行ってきたと思われ、今回のGDPとPCEデフレーターの結果がFRBの今後の金融政策にどのような影響を与えるかに注目が集まります。また、今週はブラックアウト期間であることも念頭に置きつつ取引に臨みたいです。