英BOE政策金利に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、157.84円でオープン。東京市場では、手掛かりが乏しく値動きが限定的で157.80円を挟んでのもみ合いが続きましたが、終盤に一時157.60円付近まで弱含みました。ロンドン市場でも、手掛かり材料を欠くなか、終盤に向けて157.49円まで徐々に上値を伸ばしました。NY市場でも、米国市場休場で手掛かりが乏しく157.90円を挟んでの小幅な値動きが続きましたが、4時過ぎに158.05円まで上値を伸ばし、5時台に158.10円と本日高値を更新して158.05円で取引を終えました。
-英BOE政策金利に注目-
本日のイベントは、NZ四半期GDP、スイスSNB政策金利、ジョーダンSNB総裁会見、ノルウェー中銀政策金利、英BOE政策金利、英BOE議事録公表、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米住宅着工件数、米建設許可件数、米バーキン:リッチモンド連銀総裁発言が予定されています。
本日は欧州圏で複数の政策金利発表が予定されている他、アメリカでも複数の指標が予定されるなど、材料豊富な1日となりますが、特に英BOE政策金利に注目です。昨日に発表された英消費者物価指数(CPI)は予想の前年比+2.0%に対して結果+2.0%と4か月連続で上昇幅が縮小してインフレ鈍化を示す結果となりました。ただ、サービス価格インフレ率が予想を上回ったことによりインフレ圧力の粘着性が示唆されたことで6月利下げの見込みはCPI発表前より縮小して、ポンドは上昇しました。短期金融市場での最初の0.25bp利下げの織り込みは、9月が市場の多数(5割超)となっています。
本日の英BOE(イングランド銀行:英中銀)の政策金利では、金利を据え置く公算が大きいと考えられます。ただ、前回会合後の会見でベイリーBOE総裁が、数か月以内に利下げが必要になる公算が大きいとして6月利下げ可能性を排除しなかったことは頭の片隅に残しておきたいです。また、前回会合では利下げ支持の委員が前々回より1人増えて2人になっており(票決は7対2)、あと3人の委員が利下げ支持に転ずれば利下げが決定するため、今回は利下げに至らなくとも、利下げ支持の委員が増えることでより早期の利下げ期待が高まり、ポンド売りの動意となる可能性も考慮して、本日も取引に臨みたいです。