米雇用統計の結果に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は156.00円でオープン。東京市場では、ドル安方向への動きが先行し、156円台を割れこむ展開はあったものの植田日銀総裁が現実のインフレ予想はまだ2%に達するには少し距離があると発言すると一転して円売りの相場展開となりました。ロンドン市場でも流れが続きドル円は156.30円台まで上昇しました。NY市場では156.44円まで日通し高値を更新するも、その後は押し込まれ156円を割り込んで155.60円で取引を終えました。
-米雇用統計の結果に注目-
本日のイベントは、日国債買い入れオペ、加失業率、米雇用統計が予定されており、とりわけ米雇用統計の結果には注目が集まります。
先月の5月3日に公表された米雇用統計の結果は非農業部門雇用者数が17.5万人と市場予想の24.3万人を下回る結果となり、失業率は賃金データも弱い内容となりました。3月分の結果が良かっただけに相場への反動も大きくその時ドル円は151円台まで下押しています。そんな中、本日予定されている米雇用統計の予想値は19.0万人(前回:17.5万人)、失業率は3.9%と前回と変わらず、平均時給は+0.3%(前回:+0.2%)となっています。結果がそろって労働市場の弱さを示唆する内容となれば米国の緩和期待からドル安傾向に動きが加速する一方、力強さを示す結果となれば再度上値を試す展開も考えられます。ただ、直近のJOLTS求人など、雇用指標の弱さを踏まえればそこまで強いデータが出てくることは考えずらいです。本日のデータは来週予定されているFOMCにも影響を与える重要な指標であることからもいつも以上に内容をチェックしておきたいです。