ドル円嵐の前の静けさ CPIショックおきるか
-前営業日サマリー-
ドル円は151.80円でオープン。東京市場では、米長期金利の上昇を眺めながらドル買い基調の相場展開となったものの、セントルイス連銀前総裁が年内3回利下げが基本路線と発言したことを受けて米長期金利が低下し、ドル買いが一服しました。ロンドン市場では、一部報道で次回日銀会合で好調な賃上げを受けて、24年度物価見通しの上方修正を議論へと情報がでたことから円高となり、151.70円台まで失速。NY市場でも流れ引き継いで一時151円中盤まで下押しました。ただ、その後は切り返し151.74円で取引を終えました。
-ドル円嵐の前の静けさ CPIショックおきるか-
本日のイベントは、NZRBNZ政策金利、米消費者物価指数、加BOC政策金利、米FOMC議事録公表が予定されており、トルコ、シンガポールは休場となります。
本日発表予定の米消費者物価指数の予想値[前年同月比]は+3.4%(前回:+3.2%)、コア指数[前年同月比]は+3.7%(前回:+3.8%)となっており、通常指数は上振れ予想となっているものの、コア指数は前回値からの減速が見込まれています。仮に想定よりも強い内容が確認されて、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も前回値を上回るような内容となれば米長期金利の上昇とともにドル買いが強まり、ドル円は長く続いた151円のレンジを上抜けるかもしれません。そうなればおのずと152円を突破する格好となりそうですが、急激な上昇は政府・日銀による介入可能性を高めます。今までの落ち着いた相場が嘘のようにボラタイルな展開となることも考慮したうえ本日も取引に臨みたいです。