材料豊富な一日、PMI祭り
-前営業日サマリー-
ドル円は149.94円でオープン。東京市場では、東京仲値にかけて上昇するもその後は失速しました。ロンドン市場では、ドル買いが選好されてスタートするも、150.18円をつけてからは再び失速し150円を割り込みました。NY市場では、再び150円台を回復してスタートするも、上昇幅は限定的。その後狭い値幅で推移し150.22円で取引を終えました。
-材料豊富な一日、PMI祭り-
本日のイベントは、欧米各国からPMIが発表されるほか、トルコ中銀による政策金利発表、ECB議事要旨公表、加小売売上高、米新規失業保険申請件数、米中古住宅販売件数のほかFRBボードメンバーの発言が複数控えています。
本日は材料が多く、特に米ドル相場は各々の指標結果によって一喜一憂する展開が想定されるかもしれません。注目度が高いのは米国のPMI、予想は次の通りです。
・製造業PMI:50.5(前回:50.7)
・サービス業PMI:52.0(前回:52.5)
製造業、サービス業ともに前回からやや鈍化する見込みとなっています。鈍化予想となっているため予想との大きな乖離でもなければ、ドル売りへの動きは限定的となるかもしれません。結果が予想値及び前回値を上回る内容であった場合は、将来的な利下げ期待を後退させる材料となり得るため、ドル買い圧力の警戒が必要になるかと思われます。
一方で、足元のドル円は、150円台の高値圏を推移しているため、円買い介入に対する警戒感も高まりつつあります。目先で意識されている水準とすれば、2022年10月に介入を行った152円前後だとの見方もあります。神田財務官をはじめ当局要人は「特定の水準を意識しているわけではない」と発言していますが、介入への警戒感が一段と高まれば、ドル円相場の上値を重たくなったり、売り圧力がかかり下落のトレンドに転換したりするシナリオも想定できます。
本日予定されている米PMIや、介入警戒による売り圧力とどちらの方向にも大きく動く可能性が想定できますので、指標結果やヘッドライン、そしてドル円の推移を注意深く観察しながら取引に臨みたいです。