FXレポート

75pbsの利上げには否定的、米株式市場は大幅上昇

-前日サマリー-
 東京市場でのドル円は130.10円でスタート。日本の連休中で東京休場とあって動意が鈍く130.21円まで小幅高となるものの全体的な動きは限定的でした。ロンドン時間でのドル円は130.13円と東京時間と水準はほぼ変わらず。時間外の米10年債利回りは一時2.99%台まで上昇しましたが、FOMCの結果公表を控えて様子見ムードが強く、持ち高調整の域を出ない動きとなりました。ニューヨーク時間のスタートでは、129.87円とややドル安の水準。道中で米10年債利回りが3%台まで上昇したことが相場を下支えとなり、130.13円付近まで持ち直しましたが。FOMCの結果公表を控えているためか戻りも限定的でした。FOMCでは市場予想の0.5%利上げとなり、声明では引き続きインフレは上昇しており企業設備投資や雇用が堅調である旨の言及がありました。また、会見でパウエル議長が次回6月に0.75%で予想されていた利上げ幅に対し否定的であったことから、これが売り材料となり130円台から129.15円までドル円は急落。その後の上値は重いうえ大きな反発もなく、129.13円で取引を終えました。

-75bpsの利上げには否定的、米株式市場は大幅上昇-
 本日のイベントは、豪貿易収支、中財新サービス業PMI、英BOE政策金利&声明発表、米新規失業保険申請件数が予定されており東京市場は引き続き休場になります。注目すべきは英BOE政策金利であり、市場では引き続き0.25%の利上げ予想となっているため、ポンド円の相場を動意づける指標となるかと思います。一方で上昇し続けていたドル円ですが、昨日のパウエル議長の会見で言及された、次回6月の0.75%の利上げ幅への否定的な発言が、昨日のニューヨーク市場では強力な売り材料となりました。この流れを本日も引き継ぐようであれば、ドル円は目先下落の流れに転じることが考えられ、下落への警戒が必要になるかと思います。
一方で株式市場にとっては買い材料として捉えられており、ニューヨークダウは900ドル近い上昇を見せています。このことからも、市場がいかに金利へ依存しているかが各金融商品の値動きによって明確になっています。しかしながら、今週の6日には雇用統計が控えており、同指標に向けて市場全体が調整に入ることもまた一つの可能性として考えられるため、動向を伺いながら慎重に取引に臨みたいところです。

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