ECB理事会、米CPIに注目
-前日サマリー-
東京市場のユーロ円は126.06円でスタート。日経平均の上昇につられ126.54円まで上昇するも、その後は方向感を欠くもみ合いとなりました。欧州市場では、欧州の株式相場が堅調に推移したことから、リスク志向改善が意識され、ユーロ円は127.92円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、ウクライナ大統領補佐官が「外交的解決策の準備ができている」「非武装化をめぐる協議を実施する用意がある」などと発言したことから、ユーロ買いが継続し、ユーロ円は128.42円まで上昇、その後は小幅に推移し128.23円で取引を終えました。
-ECB理事会、米CPIに注目-
本日のイベントは、トルコ失業率、欧ECB政策金利、欧ラガルドECB総裁の記者会見、米新規失業保険申請件数、米消費者物価指数(CPI)、3ヵ国外相会談(トルコ、ロシア、ウクライナ)が予定されています。
来週にFOMCを控える中で、インフレ指標である米CPIに注目が集まります。ウクライナ侵攻前からの原油高に伴い、米CPIの市場予想は+7.9%(前年同月比)と歴史的な上昇率の予想となっています。パウエルFRB議長は、議会証言にて0.25%の利上げを示唆しながらも、「高インフレが持続した場合、0.50%の利上げもありうる」と発言したことから、米CPIがポジティブサプライズとなれば0.50%の利上げ期待からドル高が進行すると考えられます。
また、ウクライナ侵攻後では初となるECB理事会が開催されます。前回会合でタカ派へ一転したECBですが、ウクライナ問題により早急な金融引き締めについては慎重な姿勢となる可能性があります。紛争が長期化する可能性が高まると、金融政策の正常化前倒しは先送りされると考えられるため、本日17:00に予定されているトルコ、ウクライナ、ロシアの3ヵ国の外相による会談の結果には要注目です。