米雇用統計はドル高が進むか
-前日サマリー-
東京市場はトルコのエルドアン大統領が財務相を解任するといったヘッドラインが流れて始まったものの、為替への影響はなくドル円は米長期金利の上昇を受けて買いが先行し113.32円まで上昇しました。ただ、欧州市場に入ると新型コロナのオミクロン株への懸念から欧州株式が下落し全般的にリスクオフの展開になったことから円買いドル売りが強まり112.70円まで反落しました。NY市場では12月FOMCに向けてブラックアウト期間前にFRBメンバーからタカ派発言が相次いだことをきっかけにドル買いが強まりユーロドルは1.1340ドルから1.1295ドルまで下落し、ドル円は113.24円まで上昇し113.18円付近で取引を終えました。
-米雇用統計はドル高が進むか-
本日のイベントは中財新サービス業PMI、トルコ消費者物価指数、欧ラガルドECB総裁の発言、加失業率、米雇用統計、ISM非製造業景況指数が予定されています。今回の米雇用統計は非農業部門雇用者数の予想が現時点で55.0万人、失業率は前回から0.1%低い4.5%と予想されています。11月の新規失業保険申請件数は記録的な低水準である35.0万人前後で推移した一方で、継続受給者数は改善していないものの堅調な回復傾向にあると考えられ予想コンセンサスとのズレは少なくなる公算が高そうです。そのため、予想通りだった場合は景気回復が順調との見方からテーパリングの早期終了や利上げが意識され米株安ドル高が選好されるとみています。一方で、予想を下回った場合、12月FOMCでのテーパリングの議論が難しくなるため、一時的に米株高ドル安に振れるのではないでしょうか。