サマータイム最終日の米雇用統計に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は113.78円で取引をスタート、前日のFOMCでテーパリング開始が決まったことで日銀との金融政策の違いが意識され円はじり安、ドル円は114.24円まで円安になりました。欧州市場では、BOE(英中銀)は市場予想が割れている中で政策金利据え置きを発表、ポンド円は155.27円から153.12円へ、発表前から約2.1円ポンド安になりました。ニューヨーク市場では、OPECプラスが増産計画維持を発表しWTI原油先物は直前高値83.42ドルから一時78.25ドルまで急落、ポンド安と相まってリスクオフムードが加速してドル円も一時113.51円まで下落、その後は自律反発の流れで113.77円で取引を終えました。
-サマータイム最終日の米雇用統計に注目-
本日のイベントは、豪RBA四半期金融政策報告、米雇用統計、カナダ雇用統計が予定されています。また、米国サマータイム最終日です。特に注目すべきは、米雇用統計となります。
米雇用統計は、今回は「米早期利上げ」の判断材料になるのではないかと期待されています。先日FOMC後の会見でパウエルFRB議長は、早期利上げを否定した考えの中で「インフレが何カ月も高く推移する可能性があったとしても、労働市場が一段と回復するまでは利上げを考えない」との旨の発言をしています。そのため米雇用統計は、米早期利上げを期待する材料として一段と市場の注目を集めていると考えられます。今週発表された米国の重要経済指標を確認すると、ISM製造業・サービス業両指数、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数・継続受給件数はすべて市場予想を上回る好結果となっていました。米雇用統計の最新の市場予想は、非農業部門雇用者数45万人増加、失業率4.7%となっています。市場の期待が集まる中で、米早期利上げ期待を加速させる内容となるか、好調な米経済指標と反対にネガティブサプライズとなるのか確認しながら、取引に挑みたいです。