FXレポート

雇用統計は祭りと呼べるか

【本日のトレードポイント】
-リスクオン相場に暗雲立ち込める-
 今週半ばから続くリスクオン相場の雲行きがここにきて怪しくなってきました。リスクオン相場を支えるヘッドラインとして、新型コロナウイルスのワクチンに関するポジティブなニュースとブレグジットに関するマーケットの合意期待がありました。
親型コロナウイルスに関しては、ワクチンの生産の代表格とされる米ファイザー社が2020年中のワクチン生産数を原材料の確保困難を理由に。1億から5,000万に引き下げると発表しました。ワクチン普及による経済の早期再開を期待していたマーケットにとっては痛手となります。
また、ブレグジットに関しても英政府当局者が合意に関して難航しており本日の協議で更に悪化したとの報道が伝えられました。EU側が新たな要素を協議に持ち込んだことが理由とされており、期待されていた数日以内の合意は可能ではあるものの、マーケットの期待は大幅に後退しつつあります。
特にファイザー社のニュースはマーケットに冷や水を浴びせています。この影響が長引くようであれば財政の拡大も視野に入るのに加え、15日のFOMCにおいても何らかのアクションが取られる可能性もあり状況を注視したいです。

-雇用統計は案外...-
 今月の雇用統計では先月まで同様新型コロナウイルスの雇用への影響とその影響からの回復度合いを測る重要な指標となっています。コンセンサスは雇用の伸び、失業率ともに改善が見込まれるもののその回復幅はペースダウンすると見られています。マーケットの注目はコロナ第3波の影響が予想される12月1月雇用統計の結果です。11月分に関しては現在と状況が異なるため、先月同様に大きく動意付く事はないかもしれません。ただ、大きなサプライズ等があれば当然動意付くことも考えられるため結果は注目していく必要はありそうです。

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