英議会は不透明感増す、総選挙か
【本日のトレードポイント】
昨日のドル円は上下に抜けきれず、108円半ばから108円75銭での推移となりました。欧州時間に発表された仏製造業PMIが50.5となり、予想を上回ったことでドル円は前日高値を上抜けて108円70銭付近まで上昇したものの、その後発表された独製造業PMIが41.9と僅かに予想を下回ったことで失速しました。一方、ユーロ円はECB理事会が金融政策の現状維持を発表したことを受けてやや買い戻される場面もありましたが、NYダウ平均が軟調に推移したことから、一時120.43円付近まで下落しました。
本日は独IFO景況指数や、英国議会の動向に注目が集まります。昨日は独10月製造業PMIが事前予想を下回ったことで、ユーロ売りが強まる場面がありました。ドイツの経済指標は依然として弱気の数値が多く、欧州の景気鈍化が鮮明となっています。独IFO景況指数の重要度はそれほど高くはないものの、ユーロが売られやすい地合いであることに注意したいです。
英国のEU離脱を巡って、マーケットは英国のEU離脱期限延長の要請をEUが承認することを織り込みつつあり、焦点は延長期間と総選挙の有無となります。昨日ジョンソン英首相は英議会の現状を打開するため、審議時間を確保する条件として12月12日の総選挙を提案しました。しかし、野党はこれに反発しており依然として具体的な見通しが立たない状況です。離脱期限延長に対してのEU各国の意見もさまざまで、特にフランスが長期の延期に反対の姿勢を見せている点には注意したいです。引き続きポンド相場は英国・EU双方からのヘッドラインに振られながらの荒い値動きとなりそうです。
