原油高でインフレ懸念再燃 米CPIがドル円上昇の引き金となるか
-前営業日サマリー-
ドル円は153.54円でオープン。東京市場では、増日銀審議委員が福井県での講演で「最近ではハッキリとインフレ」「インフレ加速の場合は急速な利上げを迫られる」など、利上げに前向きな発言をしたことで円買いが先行しました。ロンドン市場では、ECB理事会と米PPIの結果を控えて方向感に欠ける展開。本邦の利上げ期待による円買いと、原油高を背景としたドル買いが交錯したことも、動意を乏しくする要因となりました。NY市場では、WTI原油が103ドルを超えて急騰。米金利もつれ高となるなか、ドル需要が意識され、ドル円は154.44円まで買い戻されて取引を終えました。
-原油高でインフレ懸念再燃 米CPIがドル円上昇の引き金となるか-
本日の材料は、英GDP、米消費者物価指数(CPI)、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。
WTI原油先物の期近10月物は昨日、心理的節目となる1バレル100ドルを突破し、5月半ば以来の高値まで上昇しました。エネルギー価格の高騰は米金利高、株安、金安、ドル高と各市場へ波及しており、足元では原油価格が為替相場を左右する重要な材料となりつつあります。
トランプ大統領は記者団に対し、イランとの戦闘が終結するのは11月3日の中間選挙後になるとの見通しを示しており、これまでの中間選挙までに決着をつけたいとする姿勢から後退しています。武力衝突も再び激化しており、情勢長期化への警戒が原油高を通じてドル円を支える構図には注意が必要です。
本日は米CPIが控えています。焦点は、エネルギー価格の高騰がインフレデータにどの程度反映されているかです。インフレ圧力の強さが意識される結果となれば、米金利上昇とドル買いを通じてドル円が再び160円を目指す材料となる可能性があります。一方、東京市場では日銀の利上げ期待を背景とした円買いも確認されており、原油高・米金利高によるドル買いとの綱引きが続きそうです。まずは米CPIの結果を受けて、米金利と原油価格が同じ方向に動くかを確認しながら、ドル円の上方向への動意が強まるか注目しておきたいです。