FXレポート

ウォーシュFRB議長のタカ派姿勢で9月利上げ観測強まる ドル円は160円台定着を試すか

-前営業日サマリー-
 ドル円は159.42円でオープン。東京市場では、ジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長の講演を控えて様子見姿勢が強まるなか、米長期金利の上昇を支えにじり高となり、一時159.56円まで上昇しました。8月東京都区部のコアCPIは前年比1.8%と市場予想通りとなり、為替市場の反応は限定的でした。ロンドン市場では、米長期金利が上昇したことを受けてドル買いが優勢となり、ドル円は159円台後半まで上昇。ただ、ウォーシュFRB議長の講演を控えて積極的な取引は手控えられ、方向感に欠ける展開となりました。NY市場では、ウォーシュFRB議長がジャクソンホール会議で、労働市場は安定している一方、インフレについて「基調的な改善を示していない」との認識を示し、物価安定を重視する姿勢を強調しました。これを受けて米金利が上昇し、ドル買いが加速。ドル円は7月末以来となる160円台を回復し、最終的に160.11円で取引を終えました。

-ウォーシュFRB議長のタカ派姿勢で9月利上げ観測強まる ドル円は160円台定着を試すか-
 本日のイベントは、本邦7月鉱工業生産・小売業販売額、中国8月製造業・非製造業PMI、ドイツ8月消費者物価指数(CPI)速報値などが予定されています。米国では主要な経済指標の発表が少ないため、前週末のウォーシュFRB議長の講演を受けた米金利やドルの動きが引き続き注目されそうです。
 ウォーシュ議長はジャクソンホール会議で、労働市場については「完全雇用と整合的」との見方を示す一方、PCEデフレーターが前年比3.7%とFRBの2%目標を大きく上回っていることを指摘。インフレについては、基調的な改善が十分に確認できないとの認識を示し、物価安定を現在の最優先課題とする姿勢を鮮明にしました。
 講演を受けて市場ではFRBの追加利上げ観測が強まり、9月FOMCでの利上げ確率は講演前の35%程度から5割を超える水準まで上昇しました。米2年債利回りも大きく上昇しており、ウォーシュ議長の発言を市場はタカ派的に受け止めています。
 一方、日本では8月東京都区部のコアCPIが前年比1.8%と市場予想通りとなりました。前日の氷見野日銀副総裁も追加利上げの姿勢を維持しており、日銀の9月利上げ観測は引き続き円相場の下支え材料となりそうです。週明けは7月鉱工業生産などの国内指標も予定されているため、結果を受けて日銀の金融政策見通しに変化が生じるかにも注意が必要です。
 ドル円はウォーシュ議長の講演を受けて160円台まで上昇しており、週明けは160円台を維持できるかが焦点となります。FRBの9月利上げ観測を背景に米金利が高止まりすれば、ドル円は一段と上値を試す可能性があります。一方、160円台では為替介入への警戒感も高まりやすく、上値を抑える要因となりそうです。週明けはウォーシュ議長の発言を受けた米金利の動向に加え、160円を巡る攻防と当局者の発言にも注意しておきたいです。

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