高まる日銀利上げ観測 今週は日米の会合に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、153.89円でオープン。東京市場では、序盤に153.40円付近まで下押ししたものの、仲値がらみのドル買いもあり、154.10円台まで上昇。ただ、その後に再度円高方向に推移と上下に振れる相場展開となりました。ロンドン市場では、欧州株や米株先物が堅調な推移を見せたことを支えに円安が進み、一時154円台後半まで上昇したものの、その後は米長期金利の上昇一服とともにドル円も軟化。ドル安の流れはNY市場でも変わらずに153.75円で取引を終えました。
-高まる日銀利上げ観測 今週は日米の会合に注目-
本日は特段注目度の高い経済指標は予定されていないものの、今週は日米の金融政策決定会合など重要イベントも多いためボラタイルな相場展開となることも考慮しておく必要がありそうです。
今月17日に河野デジタル相が「円安是正のため、日銀に利上げするように要求した」と発言したことが伝わると、日銀の早期利上げ観測が急速に市場で織り込まれる格好となり、ドル円は足元で153円台まで円高が進んでいます。河野氏はその後に「日銀に直接利上げを求めたわけではない」と発言の修正をしたものの、利上げに関する思惑は消えずにいます。日銀が実際に来週の会合で利上げを決定した場合、植田日銀総裁の記者会見による発言で政策の方向性を見極める必要はあるものの、円高が一段と加速することが想定できます。一方で、仮に利上げの実施を見送った際には、市場に織り込まれている材料が巻き戻され円安方向に動きを転換させるかもしれません。
今週は日銀会合だけでなく、FOMCなど重要なイベントが続きます。ヘッドラインには注視した上で取引に臨んでいきたいです。