FXレポート

ドル売り地合いの再開か

-前日サマリー-
東京市場のドル円は、27日終盤の円売りの流れを引き継ぐ形で始まり同日高値108.77円を上抜けて108.94円まで上昇しますが、その後は節目109.00円が意識され108.82円まで押し戻されました。欧州市場では米10年債利回りが1.64%台まで上昇したことで、2週間ぶりの109円台に乗せて一時109.07円まで上値を伸ばしましたが、その後は伸び悩み108円台後半まで押し戻されて108.90円前後での小動きとなりました。またロンドンフィキシングにかけてドル売りが加速したため一時108.70円まで下落した後に108.90円台まで戻る展開でした。NY市場では、FOMC直前に米10年債利回りがさらに上げ幅を拡大したことで109.00円付近まで上昇する動きがありましたが、政策金利の据え置きを決定したFOMC後のパウエルFRB議長のハト派寄り発言を受けて米10年債利回りが1.61%前後まで低下しドル売りが加速、日通し安値となる108.57円まで下落した後108.60円で取引を終えました。

-ドル売り地合いの再開か-
 本日のイベントはバイデン米大統領の施政方針演説、独消費者物価指数、米新規失業保険申請件数、米第1四半期GDPとなります。前日のFOMCでは改めてFRBの慎重姿勢を確認できました。声明では「ワクチン接種と強力な政策支援の進展で、経済と雇用は力強さを増した」と景気認識は引き上げたものの、インフレについては「主に一時的な要因を反映して上昇した」との見解を示し、資産購入の買い入れについては継続する姿勢を見せました。パウエルFRB議長も「一時的な物価上昇は利上げ要件を満たさない」としてテーパリングを否定したことで、今週初めにマーケットで持たれていた期待をかき消す形となりドル売り地合いの再開につながるのではないかと考えます。そうした中で、日本時間10時頃にバイデン米大統領の施政方針演説が予定されています。特に巨額インフラ計画の財源となるキャピタルゲイン課税が焦点となり、内容によってはドル売り地合いを助長するシナリオも考えられるので、演説時には警戒が必要です。

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