ドル円は上値が重い展開に
先週金曜日のドル円は、東京市場では前日の海外市場で上昇した反動から107.20円近辺まで利食い売りが先行しましたが、下値は限定的となりました。日経平均株価が250円超上昇するにつれて10時30分過ぎには一時107.47円近辺まで値を上げました。もっとも、5日高値の107.49円を前に上値を抑えられると、その後はしばらくもみ合いが続きましたが欧州勢が参入すると買いが再開。一時は100ドル近く下げていたダウ先物が持ち直したこともドル買いを後押しし、107.58円近辺まで値を上げました。欧州市場では、シリア情勢への警戒感が後退するなか、アジア時間から継続していたドル買いの流れを引き継ぎました。時間外のダウ先物や日経平均先物の上昇を支えに107.77円近辺まで値を上げましたが、2月21日高値の107.90円が目先の上値目処として意識されると伸び悩みました。NY市場では、4月米ミシガン大消費者態度指数速報値が97.8と予想の100.5を下回ったうえ、ダウ平均が160ドル超高から240ドル近い下落まで急失速。根室地方北部で震度5弱の地震が発生したこともドル売りを誘った面があり、ドル円は107.26円近辺まで弱含み、前日比では0.109円高い、107.369円で取引を終えました。
≪2018年4月13日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・円:「ベア」 売り65% 買い35%
英ポンド・円:「ベア」 売り56% 買い44%
豪ドル・円:「ブル」 売り20% 買い80%
NZドル・円:「ブル」 売り19% 買い81%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り73% 買い27%
【今日の主な経済指標】
15:30 INR 卸売物価指数(WPI)[前年同月比] 3月
16:00 TRL 鉱工業生産[前月比] 2月
16:00 TRL 失業率 1月
16:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 3月
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 4月
21:30 USD 小売売上高[前月比] 3月
21:30 USD 小売売上高(除自動車)[前月比] 3月
23:00 USD 企業在庫[前月比] 2月
23:00 USD NAHB住宅市場指数 4月
05:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 2月
-今日のトレードポイント-
今週のドル円は、伸び悩む展開になると予想します。米中貿易戦争への警戒感が再燃していることに加え、シリア情勢を巡り米国とロシアの関係が緊迫化していることが重しになると思われます。また、16日からは、日中ハイレベル経済対話がスタート、17日には安倍総理が訪米し、日米首脳会談が開催され、北朝鮮問題や貿易問題が協議される見通しです。特に、トランプ大統領が日本の貿易黒字に不快感を示すようなことがあると、円の下値を支えそうです。今週はトランプ米大統領の発言次第で状況が一変する可能性に引き続き注意が必要です。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 107.00-108.00
ユーロ・円 131.50-133.00
ポンド・円 152.30-154.00